私の経歴を見て、「どうやって国連本部の警備隊員(Security Officer)になったのですか?」とよく聞かれます。
国連本部(ニューヨーク)のDepartment of Safety and Security(安全保安局)(*以下「DSS」という)に就職をした日本人自体、私が2人目ですから謎の仕事です。
国連本部の警備隊員(Security Officer)は、ニューヨークの国連本部施設で国連カラーの水色の制服を着てゲートなどでアクセスコントロールをしたり、空港などでおなじみの手荷物検査等のセキュリティチェックをしたり、パトロールなどが主な任務です。
「国連」という組織柄、日本から派遣されていると勘違いされる方が多いんですが、本部の警備員は全員「現地採用」で本部所属となります。なので、残念ながら外務省や法務省から派遣されて国連本部で務める外交官のような特権は一切ありません。希望をしない限りは、フィールドミッションに送られることもなく、ずっとニューヨークの本部で働くことが可能です。
国連本部DSSに就職をするのには、国連本部DSSに応募することになります。
国連本部DSSは、一般的な会社のように毎年4月に新入社員を募集するシステムはなく、隊員が足りなくなった時に募集をかける定期採用なのでかなり頻繁に募集がないかチェックをしておかなければなりません。
ジョブ・オープニングは、United Nations Careersという国連本部人材開発部のウェブサイトで確認でき、募集があれば、そのサイトから応募することが出来ます。
書類選考に通ると本部から連絡が来て、ニューヨークにある国連本部で簡単な試験を受けることになります。(※試験を受けにニューヨークに来る交通費や宿泊代などは一切出ません。)
試験は、私が受けた時は簡単な数学とレコグナイザー試験(顔認識試験)でした。ちなみにレコグナイザー試験では、モニターに数秒間表示される顔写真を覚えます。そしてその後、いくつかの顔写真が再び表示されるので同一人物を見つけるというものでした。2度めに表示される顔写真は、眼鏡していたり、ひげを生やしていたり、最初の写真とは少々違うのでよく目などの特長を覚えて正しいものを選ぶ必要があります。
筆記試験をパスすると国連本部から連絡があり、面接を受けることになります。私が受けた際の面接は、試験管が3名。履歴書に書いた内容を少し聞かれたあとは3通ある封筒のうち1通を選ばれます。封筒の中にはシナリオが入っていて、自分がそのシチュエーションになった際にどう対応をするか口答で答えるというものでした。
たしか私が選んだシナリオは、国連本部の地下駐車場で車上荒らしに遭遇した際の対応を聞かれたものでした。なお、口答中に3人の試験官からは、どんどん追加の質問があるのでどんなことを聞かれても冷静に対応できるようにしておかないとなりません。
書き忘れてましたが、筆記試験も面接も全て英語。なので、英語がある程度できないとツライと思います。
面接も無事にパス出来れば、心理試験と健康診断をしてこれも問題がなければ、ようやくジョブオファーとなります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
FJ Protection Serviceでは、弊社の訓練を優秀な成績で合格した人で、国連本部での仕事を希望する方がいましたら、全力でサポートをしていきたいと思っております。
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