本日紹介するUS Recovery Bureauは、ニュージャージー州(アメリカ)にあったBail Agent(バウンティハンター)育成スクールです。
Bail Agentは、日本ではなじみのない仕事なので、どんな仕事なのか分からない人も多いと思います。アメリカでは、保釈金を肩代わりしてくれるBail Bondsman(保釈保証業者)が多く存在します。Bail Bondsmanは、保証金を肩代わりする際に手数料を取り生計を立てています。肩代わりをした保釈金は、被疑者が裁判に出廷すれば返還されますが、もし被疑者が保釈期間中に逃亡した際には返還されません。そのようなことにならないために、逃げた被疑者を捕まえるのがBail Agentの仕事です。
Bail Agentになるつもりはありませんでしたが、US Recovery Bureauで教わる特殊警棒の使い方、手錠の使い方、OCスプレー(催涙スプレー/ペッパースプレー)の使い方は、警備業に就いた際に役立つと思い、受講を決めました。
今でもグーグルなどで調べると情報が出てきますが、US Recovery Bureauは2008年ごろに廃業しています。それは複数の新聞記事でも取り上げられている通り、2008年に創業者2名が詐欺罪で逮捕されたことと、943人の卒業生のうち実に78人もが過去に重犯罪で逮捕されている、もしくは重犯罪者となったからです。私は、大学院を卒業した2005年にこちらでクラスを取っており、943人の卒業生のうちの1人という黒歴史があります。当時の私は、市民権を持たない外国人である自分が、外国人である必要性がなく、外国人がほぼいないフィールドで就職するには、他の人にないセールスポイントがないとダメだと思い、誰でも受けられる資格や訓練を見つけては、その団体をよく調べずに受けていたのです。当時は相談する相手もいなかったため仕方なかった面もありますが、今となって考えれば、こんな学校に$860(約9万円)も払ったのは馬鹿だったと思います。時間もお金も限りあるものです。これから国際レベルで活躍できるボディガードを目指す若い人たちには、私のように無駄な時間や費用をかけて欲しくないという思いから、国連時代に60以上の国で実際に警護をして築き上げたネットワークを活用し、本当に使える海外の資格や訓練をご紹介して参ります。
US Recovery Bureauの卒業生に渡されるバッジ(写真上)。このバッジは、(1)ニューヨーク市警のディテクティブのバッジと同じ形、(2)アメリカ合衆国の印章であるハクトウワシを使っていること、(3)政府機関だと勘違いさせるような記載があることが違法なため、「恥のバッジ」と新聞記事でこき下ろされたいわくつきのバッジです。
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